春っていつだよ
は、は、はーるよ。。。頼むから来ないでくれ。
ウソウソカワウソと得意のギャグで笑わせてくれ。
正直KAT-TUNへの愛情は二年前の彼が辞める前のそれとも、四年前の彼が辞める前のそれとも全然変わってしまっていた。
四年前一番大好きな人がいなくなったとき、それは目に見えだしていた。そろそろやばい。恐らく多くの人がそう感じていた。最初のころの私は赤西君しか見ていなかった。惑星魂に行ってなければわたしはあの時にハイフンを辞めていたかもしれない。
というより、惑星魂のあの日わたしはやっとKAT-TUNが好きになった。赤西君のいるグループのKAT-TUNではなく、一つのグループとしてのKAT-TUNを好きになった。
そして何よりあの時わたしの心をKAT-TUNに繋ぎ止めたのは他の誰でもない田中聖だった。
一人になっても一人でKAT-TUNをすると言った、いつもファンへもメンバーへも大きな愛を語っていた彼が好きだった。大好きだった。
赤西君がほとんど活動しない中聖にはほんとに支えられて、おかんには赤西君から聖に鞍替えしたんじゃないかと思われるほどだった。
赤西君がやめてからの二年間、聖の愛するKAT-TUNが好きだった。
でも二年前、あんなにたくさん愛を語ってくれていたはずの聖が辞めた。
おかしいとは思っていた。KAT-TUNとしての露出が驚くほど減っていた、三人で回しているはずのラジオで聖の順番がなかなか回ってこなくなっていた。いつもなら笑い飛ばせる週刊誌のデマたちを笑えなくなっていた。
そしてある日脱退どころか解雇を告げるメールが来た。ひぃっと悲鳴を上げてタブレットを投げ飛ばした瞬間を今でも覚えている。
辛かった。ほんとに辛かった。そして何より許せなかった。全部うそだったのか、守ると言ってくれた、愛してると言ってくれたKAT-TUNはあなたにとってそんなもんだったのかと憤った。
そして、わたしは今でも彼を許しきれずにいる。INKTをさも自分の居場所のように、何にも後悔のないかのように語る彼が嫌で仕方ない。
前を向いてほしいわけじゃない、でも後悔し続けてほしいわけでもない。
ただなかったことにはしないでほしい。今が正解なんだとは言い切らないでほしい。多くの愛を犠牲にしたことを、私たちをKAT-TUNを捨てていったことを忘れないでほしい。
聖のことを考えると感情が溢れ出してどうしたらいいかわからなくなる、という理由で見ないように蓋し続けた結果、今でも彼を許せていないのかもしれない。
そして、聖がいなくなって
初めて担当のいないKAT-TUNに出会った。
カッコよかった。四人になったKAT-TUNは曲もパフォーマンスも五人の時よりずっと好みだった。
強くなっていた。彼ら自身も、彼らどうしの絆も。このまま彼らならもっと上に行ける。もう大丈夫だ。なぜなら彼らはもうみんな同じ方向を向いているから。
と、思っていたのに。